【メモ】
・良くもまあこんな下らない本を140ページ以上も書いたな、という位に下らない本。
・でも面白い。
・「京都から来たみうら」という自己紹介。「京都から来た」と「みうら」の間に入る自己紹介用の形容詞が「戒名」になるとは思わなかったが、言われてみれば確かにそのとおりだと思った。ちなみに戒名とは「キャッチコピー」のことらしいが、それも確かにそのとおりなんだろうと思った。このキャッチコピーは婚姻届にも書き込んでおかなければイケなかったらしいが、ボクは書いてない。世田谷区の婚姻届には、そういうことを書く欄も無かったと思う。
・バカバカしい。
・目からウロコが落ちた「様な気がする」本。ホントに落ちたウロコもいくつかあると思う。
・この「読んだ本」は、色々なことを「テスト」してみたくて始めたことだけれども、お陰で自分が「仕事をしているか」「笑っているか」のどちらかが大好きな人間だということがよく分かった。
【書き出し】
(本文88ページから抜粋)
”第3部 生涯を通しての健康
6)性知識の正しい研究と発表
人は性的に興奮すると、男も女もそれぞれ潤滑油を分泌します。カウパー氏とバルトリン氏は2人ともその潤滑油を発見した「ジュンカッツ」です。ネプチューン名倉が前に組んでいたコンビ名と同じですね。
さて、ここで伝えたいのは、この人たちは「研究熱心にもほどがある」「過ぎたるは及ばざるがごとし」を体現した人たちだということです。
2人は他にもいろいろな研究をしていたと思うのですが、研究者にとって「研究」を同じくらいやってしまう性癖が「発表」で、この人たちは「しなくてもいい発表」をしてしまったのです。
後先考えずに発表してしまったがために、300年以上経ったいまでも「カウパー出ちゃったよ」なんて言われるわけです。この人の息子たちは代々「おまえが出ちゃったよ」といじめられたに違いありません。
(図3-9 ウィリアム・カウパー 1666年-1709年)
先生も、まだ同級生の誰もが「カウパー氏腺液」という言葉を知らない頃に、その存在を発見していました。でもそれを発表していたら、「みうら氏腺液」と言われてしまったわけで、学友たちに「みうら出てさあ」と笑い者になってしまうところでした。
先生が少年時代に発見したことに、金玉を観察すると勝手に動いている、ということもありました。地動説同様、金動説です。研究を重ねていたとき、手を使わずとも動いていることを知ったのですが、もし発表してしまったら、それ以降金玉のことを「みうら球」と言われたかもしれないのです。
もうひとつ、先生は現在、アルコールと恥垢のたまり具合についても研究していますが、あれを「じゅん垢」などと呼ばれたくないですし、カウパー、バルトリン両氏のように、いまから300年後に「こいつの家族とか笑い者だったろうなあ」なんて言われたくはありません。
しかし、カウパー氏、バルトリン氏の二の舞にならぬよう、必死に黙っていたのですが、本書をきっかけに「みうら球が動いちゃってさ」「じゅん垢溜まりまくりだよ」などといわれるようになるのではないかと、実は心配しています…”
【基本データ】
理論社 YA新書
2004年12月20日 初版第1刷発行
みうらじゅん「正しい保健体育」
ISBN4-652-07805-6
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